会社勤めの方の中には、会社で同僚や上司に「辛い」という気持ちを伝えたことがない方が多いだろう。
怒りや喜びを表現する人はよくみるのだが、辛さに関しては我慢してほとんどの人が口にしない。
「辛さ」を表現するには呪縛がある。
「弱いやつとは思われたくない」「仕事を任せて貰えなくなるかもしれない」「辛さを黙って飲み込むことも仕事のひとつだ」「理屈では相手が正しい、自分が未熟だから我慢しないといけない」等、だいたいこんな理由だろう。
そして黙って耐え忍んで、さらに辛くなる。
僕もそうだ。
僕も最近、会社で辛い気持ちを我慢して、平気なふりをし続けた。
あるとき同僚から「あなたがダメだから、自分があなたの尻拭いをして大変な目にあってる」というような内容を伝えられ、とても気分が悪くなった。
ここで理屈で考えては我慢することになる。
「自分のせい」で相手に辛い思いをさせてしまっている理屈に納得できるなら、「悪い」自分は我慢をしなければならない存在だからだ。
でも感情は理屈じゃない。
気分が悪いものは悪い。
いつも通り我慢するか、いや相手が何か変わることを期待して辛いと伝えるか、何も期待せずただ辛いと伝えるか、迷って迷って、何も期待せず辛いと伝えた。
するとどうなったか?
相手は何も変わらなかった。
やっぱり「私があなたのせいであなたよりもっと辛い」としか反応が返ってこなかった。
そうかもしれないし、そうでは無いのかもしれない、それは相手の問題であって僕の問題では無いのだ。
変わったのは相手で無く僕だった。
迷いまくった割にはあっさり伝えられた。
伝えるとあっけないものだった。
今回はそれだけで済んだだけかもしれないが、たったそれだけだったと知れたことが良かった。
こうやってブログに整理してまとめることもできたし、スッキリした。
職場で辛さを口に出しづらいが、伝えてみるとあっけないことに驚く。
それがわかるだけでも伝えてみる価値はありそうだ。